建築をめざして (SD選書21) (SD選書 21)

  • 鹿島出版会 (1967年12月5日発売)
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平面(「プラン」)こそは原動力・基礎であり、リズムや立体に先立つものであると書かれている。都市におけるプランは変動し、今や新しい美学を欲している。その構想は同著者の『ユルバニスム』へと引き継がれる。プランは「内から外へ向かう」。その理由は「家屋も宮殿も生物に似た器官だから」。建築と生物組織のフラクタルに着目している点には共感できる。しかしもっと生物の成り立ちを追求する姿勢があってもよかった。もちろんガウディのような形状としてではなく、機能として。
人間における「軸」の設定も面白い。それは目的を持った行動指針。赤ちゃんも筋肉質の男も同様に、軸を描く、生きている、行動し歩き生活する。そこに秩序が立てられる。
面は集まって光を受ける。建築の内部から詩が発生しなくてはいけない。コルビュジエも詩を書いている。『直角の詩』だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 処分済み
感想投稿日 : 2019年9月8日
読了日 : 2019年9月8日
本棚登録日 : 2019年9月8日

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