憚(はばか)りながら

著者 :
  • 宝島社 (2010年5月15日発売)
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本棚登録 : 677
感想 : 96
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ヤクザに学ぶことなど何もない。確かにそうかもしれない。しかし、義理、人情があまりにもなさすぎやしないだろうか?また、掟や仁義があまりにもないんじゃないかなと思う。曲げずに突っ張って生きる姿勢は大事だと思う。罪は懲役で償い、もうヤクザを引退して、天台宗の弟子になったし耳を傾けてもいいと思う。友人として朝日新聞本社で自決した野村氏の解剖を阻止する話は人として泣けた。同じやり方で人生を切り開こうとは思わないしできない。きっともっと違う道がある。筋を通す。面子を大事にする。という事に命を懸けてた半生。少しは見習ってもいいと思う。世の中あまりにも筋を曲げすぎているし、簡単に自分や他人を不当に低く設定している話が多い。(逆もあるけど)裏の世界で何があったのかが、かなり語られている。ヤクザの戯言だとは思わない。話してないことも沢山あるだろうけど、恐ろしい告白が続く衝撃のノンフィクション。山口組の渦中中の渦中。経済ヤクザでありつつ武闘派でもあった後藤元組長はあそこまで行くだけのことはある。筋を曲げずに突っ張るのは任侠の専売特許ではなかったはずだ。悪質な迷惑をかけなければ。まっすぐに生きようとすることは悪くない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2017年12月18日
読了日 : 2010年6月8日
本棚登録日 : 2017年12月18日

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