働くスタンスであったり、女性としての歳の重ね方について興味深く読むことができた。
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よく、30歳前後の人に、仕事のことや恋愛・結婚のことで相談を受けるのですが、30歳前後というのは、人にもよると思いますが、「ただただ、もうどうしようもなく、まだ自分が決定していない時期」なのではないかなと思います。
わたし自身、五里霧中、だった気がします。不安も心配も自信のなさもマックスであったけれど、毎日毎日ただがむしゃらに仕事をすることで、負の感情を払拭するしかありませんでした。
また、そうやって生きる若さもありました。
しかし、本当に今思えば、なのですが、あの数年の苦々しい体験が、のちに『マーマーマガジン』という雑誌を創刊させる土壌づくりとなっていました。
あれほどの失敗がなければ、自分自身を奮い立たせることができなかったし、実際に勇気をふり絞ることもできなかったのです。
ただただ「正しさ」に向かっていくのではない、「こうあるべき」を手放した時に起こる解放がもたらす自由な世界と「いい加減」がもたらす魔法を体験した瞬間でした。
あたらしいわたしとは、その時その時では、「まだ見ぬわたし」なのですが、時を経て俯瞰してみれば、「あたらしいわたし」とは、どんどん本質的になっていくわたし、本来のわたし自身になっていくわたしにちがいありません。
待つ時の秘訣は、できるだけ目立たないこと。そうっと潜んで、からだやこころの調子を整えて、エネルギーを溜めるんです。
こつこつと勉強したり知識を増やすことに専心するのもいいですね。
そう、自分自身に栄養補給し続ければいい。
わたしは、これを、積極的潜伏期間、と呼んでいます。
- 感想投稿日 : 2017年5月13日
- 読了日 : 2017年5月13日
- 本棚登録日 : 2017年5月13日
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