「げに恐ろしきは、鬼ではなく、この人鬼なり」
この本に出てくる小鬼はとても純粋です。
人の憎しみや怒りが増幅されると、“鬼の芽”が育ち、やがてはじけて“人鬼”となる。千年の間、それを阻止し守ろうとした小鬼。人鬼となってしまった民を救おうと、己の体をボロボロにしながら、生まれ変わる民の鬼の芽が育ってしまわぬよう見守る小鬼。
“鬼の芽”がたやすく育ってしまいそうな、いつ鬼になってもおかしくないような状況は身近にいつでもあるものだなぁと、民の生まれ変わりをみながら思いました。
ラストは泣けます。小鬼も民も切なくて、切なくて。
ですが、天女が言うとおり民には希望があるので、いつか千年の後には、また二人が会えるかもしれないですね。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ファンタジー
- 感想投稿日 : 2013年10月4日
- 読了日 : 2013年10月3日
- 本棚登録日 : 2013年10月4日
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