生命(いのち)の暗号 2 (サンマーク文庫 E- 49)

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  • サンマーク出版 (2009年5月2日発売)
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5

・細胞→核→染色体→DNA→2重らせん上の4つの文字からなる遺伝情報のうち、たんぱく質を作る情報に関する部分を遺伝子と呼ぶ. 意味がわかっていない部分を含めた遺伝情報をゲノムという.
・遺伝子はDNAの5%ほど
・どうして同じ精子と卵子で同じ遺伝子を持つ子供が生まれず、兄弟は似ていても同じ人間にならないのか. どんな環境でも種の存続を図るためと考えられる. 氷河期で寒さに弱いものは死ぬがそうでないものは生き残る、というように.
・ヒトよりもたくさんの遺伝子を持つ植物もある. ハエとヒトの遺伝子の数は大体同じという発表もあった.
・感情や心のはたらきが遺伝子の状態を左右する
・温度や体が大きくなるにつれて、性別が変わる生物がいる. その集団での性別の比率で、性別が変わる生物もいる.
・胎児は母親のアルコールやタバコに悪影響を受けるだけではなく、母親がそれらを摂取しようとしたときから、意識的に嫌がるシグナルが出ている(ソニーの井深大さんの言葉)
・個人ごとの遺伝的特徴をスニップ(一塩基多型)という. スニップはヒトゲノム中数百万あるといわれている

★遺伝子をONにする方法
・適度な飢餓感
・深い悲しみを実感することによって遺伝子がONになるときもある。
・勝算をあれこれ考えず思い切ってしてみて、何かこれだと思ったら狂気でし続ける
・好きなことをする
・他人や社会のために行動する(遺伝子はそうすると喜びを感じるようにできている。)

・死は生の対立関係ではない。細胞には死も生もプログラミングされている.
・自然の摂理から逸脱しないように生活する。
例えば、食べすぎたらお腹が苦しくなるので、腹八分目が一番良いなどが分かり、つつしみの気持ちが生まれる。

★繊細で巧妙な遺伝子はサムシンググレート(偉大なる何か)によって生み出されたのでは?(p200-)
サムシンググレートは、ある人は神、仏教、宇宙というかもしれない、何と表したとしても、私たちの大元には人間を超えた大いなるものが存在していて、その不思議な力によって人は生かされている。
サムシンググレートという言葉を使わなくても、その偉大な何かの存在と働きを認識するのが大切なのではないでしょうか。
私たちは一人前の顔をして1人で生きているといばっていますが、1人で生きているのではなく、大いなる生命の一部として生かされているのです。
いくら人間が科学を進歩できても、生命1つを創り出すことはできない。最先端の科学をもってしてでも、生命のコピーはできても生命それ自体を生み出すことはできない。
生物の体を元素のレベルにまで分解すると、みんな地球上にある元素から成り立っている。
「宇宙誕生の最初の3分間がわからない」(宇宙物理学者の桜井邦朋さん)
もし爆発のタイミングがほんのわずかでも狂っていたら、いまの宇宙、地球、生命はありえない。あるとしてもまったく違う形で存在することになっただろう。そこにちりひとつ混じっていただけで地球、人類は誕生しなかったかもしれない。桜井さんは、そこに「宇宙の意思」を感じると言った。偶然できあがったというより、何か大きな意思によって創造されたと解釈する方がつじつまもあう。DNAに2重らせんや遺伝子の精巧さもとても偶然の産物とは思えない。
全部の遺伝子の暗号を読み終えた時、生命とは何か、生命の本質は何か、究極の姿は何か、どこから来てどこへ行くのか、生の目的、死の意味、そうゆう原理の一部が明らかになるのでは。

読んだ後に、なぜか心が満たされた気持ちになりました。
壮大な宇宙や自然に生かされているということを思うと、感動しました。200p-206pだけでも読み応えがありました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年12月20日
読了日 : 2012年1月23日
本棚登録日 : 2011年12月18日

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