被匿: 刑事・鳴沢了 (中公文庫 と 25-9)

著者 :
  • 中央公論新社 (2007年6月1日発売)
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本棚登録 : 891
感想 : 53
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刑事 鳴沢了シリーズ 8作目。

アメリカから帰国し、西八王子署に配属されてきた鳴沢刑事。
署の刑事課は腐敗し、代議士が死亡した事件を事故と誤ってしまう。

またもやひとりで動き始めた鳴沢刑事。
今回の相棒は警視庁捜査一課の藤田刑事。
この藤田刑事、懐が深くて、少々女癖が悪いという設定だが、なかなかキャラがいいうれしい顔

事件は最終的に鳴沢刑事が潜在的に友と認識する者へとたどり着いていく。

誰でも隠したいことはあるが、それが無意識に町全体でその事実に目をつむってしまっている。
その事実を表に出そうとするのが刑事だ!と鳴沢は自分の意思を突き通していくが、昔ほどの猪突猛進さがないというか、良い意味で大人の硬派な匂いが感じられるむふっ

ただシリーズも8作目を迎え、いろいろ伏線を張り、それが1つに繋がっていくが、前半が長い気がする冷や汗

あとずっと鳴沢刑事の一人称で描かれているため、違う登場人物(例えば相棒とか)の視点からの文章だとどうなんだろうといつも思ってしまう

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 堂場瞬一
感想投稿日 : 2018年11月9日
読了日 : 2009年6月2日
本棚登録日 : 2018年11月9日

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