ソクラテスの弁明・クリトン(プラトン) (岩波文庫 青 601-1)

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感想 : 265
3

某漫画に影響されての哲学する(あちらは倫理♪)
単純♫
で、本作の主演はソクラテス、著述プラトン。
世界史的な知の巨人の師弟がガッツリ絡み、分量もボチボチ。
哲学始めに最適ね♪と軽く選んだ本書。
でも、何これ、傑作。
ソクラテスの弁明 は「はい、論破」な法廷物で気持ちいい。そして クリトン。
死刑確定のソクラテスに逃亡を奨める親友クリトン。
変わらぬ友情に謝しつつ、死を選ぶソクラテス。
2人は国家と個人、法と正義について語りあう。
『生きろ』と説得する友を優しく論破する男の横顔に、真善美を血肉化した偉大な哲人の誇り高い魂を見る。
穢れた私には眩しすぎ、実は泣きかけた。
二千年、読みつがれるに値する、まさに古典。

ソクラテスはプラトンの師匠で、西欧哲学全体を影響下に従える凄い哲学者だけど、
あの怪人アルキビアデスや傭兵将軍クセノフォンも彼の弟子らしい。
ペロポネソス戦争末期を彩る、単騎で歴史雑誌の特集をおさえちゃう、癖強すぎな弟子たち。
大き過ぎる器+美しい魂 が悲劇を呼ぶ。
これもまた古典的であるな、と。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年1月19日
読了日 : 2023年1月19日
本棚登録日 : 2023年1月19日

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