最新の事象が多い上にコンパクトな新書なので読みやすい。書名に反し、ロシアを中心とした中露関係の記述が大半。反米で多極的世界の維持を目指す点では利害が一致するも、内実は「離婚なき便宜的結婚」「偽装蜜月」と本書で表されるような微妙な関係だ。
特にウクライナ危機以降。中国は消極的にロシアを支援し、「中露の戦略的パートナーシップは歴史的に最高水準」と筆者は記している。ただ、現在も進行中のロシアの東進と中国の一帯一路による西進により、中国の影響がロシアの勢力圏を侵害するような政治面にまで及ぶと利害は相反する。また、中国によるロシアの軍事技術のコピーも問題だ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ロシア・旧ソ連
- 感想投稿日 : 2018年7月28日
- 読了日 : 2018年7月28日
- 本棚登録日 : 2018年7月28日
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