「まだ結婚しないの?」に答える理論武装 (光文社新書 362)

著者 :
  • 光文社 (2008年7月17日発売)
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感想 : 20
5

男女平等ってまちがってね?男性と女性は体の仕組みが違うんだから、
権利は同等であっても、同一とみなすのはムチャでしょ、って思ってます。
なので、フェミニズムとかバリキャリを目指せとか、新生児保育万歳とか、
そういう考え方ってどうかな~って感じてたし、三砂ちづる先生の著書
とかも反感なく読んでました。
ちなみに私は30代、シングル女性です。しかも仕事は結構重視する派ですが。
女性が女性らしく生きられる社会だといいのにな、子育てってなんか
自分も成長できそうじゃん?みたいな考えも持ってました。

ですが、この本を読んで、ちょっと意見が変わった。
私も社会が沈黙のうちに強制する「女性の役割」という考え方に
毒されていた部分があったんだなあと。

まあ、理論武装なのでシングル女性に容赦なく浴びせられる心ない言葉
「理想ばかり追い求めず、いいかげん妥協して結婚しなよ」
「ひとりはさびしいけど、家族がいれば寂しくないよ」
「結婚しないのは親不孝だし、わがままだよ」
「出産にはタイムリミットがあるから、早く結婚しないと」
「結婚してこそ、やっと大人の人間として信頼されるんだよ」
これらに、理論というかほとんどケンカ腰で論破するセリフ例が満載。

ぶっちゃけ、こんなこと言うと人間関係が破綻するなあと思いますけど
実際相手に言わなくても、一度読んでおけば理論的な考え方が
マスターできるので大変良いと思います。

結婚しないといけないなあと思って、一応コンカツ的なことを
ちょっとしてみたけれども、な~んかモヤモヤして納得できなかった
部分があったんですよね、実際。
それをこの本はズバリと、明快に、そして優しく説明してくれますよ。
著者が男性というのも、ちょっと意外ですね。
女性の書く「フェミニズム」はなんとなくヒステリックな部分があって
ちょっと苦手だったのですが、そういう雰囲気はないです。

ちなみに。
「なぜ結婚しないの?」という問いに、私自身はこう答えるようにしています。
「しないんじゃありません、できないんです」

こういうプライバシーに土足で踏み込むような思慮の浅い相手に対して、
正論は無意味ですので、「できないんです、私はかわいそうなんです」って
相手を優位に立たせておけばそれ以上なにも言いませんから。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SOUL
感想投稿日 : 2010年3月27日
読了日 : 2010年3月27日
本棚登録日 : 2010年3月27日

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