堤氏の貧困大陸アメリカシリーズへの反論ということで、これは読まねばと。でも帯と序章が過剰に反旗を翻しているだけで、それほど反論!!という印象にはならなかった。「機会の均等」が「希望」につながるから現在(2010年発売だから「当時」かな)のアメリカ国民に閉塞感はないという指摘はごもっともなのかもしれないけれど。
私はブッシュ前大統領の落ちこぼれゼロ計画(統一テストの結果で教師の勤務評定を行ったり生徒名簿を連邦政府に提出して軍のリクルーターが校内を堂々と闊歩したり)にショックを受けたんだけど、それは「こうした問題はともかく」で切り捨て。ともかく…ってレベルかな…??
あとマカロニ&チーズも、堤氏はこれでは栄養をとれないという意味で指摘していたと思うんだけど、ソウルフードだからOKと返すのはちょっと…。みんな大好きでも栄養価に問題があるなら見直すのが本来の給食では?
オバマ大統領の政治事情など勉強になったので読んで良かったけど、敗者は切り捨て感もちょっと感じた。
実際のアメリカは貧困大国ではない!日本が自画像を投影してるだけ!と指摘するためにいま現在のアメリカ貧困層には触れてない印象が拭えない…。
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- 感想投稿日 : 2016年4月15日
- 本棚登録日 : 2016年4月15日
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