図像学という聞きなれない言葉だったが、わかりやすく表していて、加えて絵画ミステリーの面白さがある作品だった。図像学から導きだされる謎が興味をそそられてしまうほどである。美術に詳しい方ではないが、すらすらと読みやすい作品。千景始め、画廊の人々のキャラクターも特徴が表現されていて物語に欠かせない存在感を出しているのが良かった。ツンデレだったり、なんだか頼りないなと感じたりする場面もあったが、一枚の絵から靄がかかって見えないものが見えてきたり、西洋との違いが図像学にも現れているのかなど楽しめる要素があって良い。
読書状況:読み終わった
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作者 た行
- 感想投稿日 : 2016年2月29日
- 読了日 : 2016年2月29日
- 本棚登録日 : 2016年2月17日
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