砂の本 (ラテンアメリカの文学) (集英社文庫)

  • 集英社 (1995年11月17日発売)
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感想 : 29
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「他者」
70過ぎのボルヘスが20歳に見たない頃の自分自身と会うという、ドッペルゲンガー。嘘か本当かわからない話。同一人物なのに、年齢が違うとわかりあえないか。


「ウルリーケ」
作者(老年)がウルリーケという女性とイギリスのヨーク市で出会い、一夜をともにするまで。


「会議」
謎の世界会議の一員になる。結局、会議の目的は果たされなかったが(しかしそれこそが目的だったかもしれない)、解散する最後の夜が貴重なかけがえのない体験になったという話。


「鏡と仮面」
王様に詩を献上する詩人は、最後にはほんの数語のみの(一行?)究極の詩に到達し、彼は自殺し、王様は物乞いになって放浪するようになったという。


「汚辱の世界史」
ボルヘスが語る忠臣蔵もある。

p234 川に死体を投げ込むということはp132(「円盤」)と共通

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学(翻訳)
感想投稿日 : 2013年8月21日
読了日 : 2013年8月21日
本棚登録日 : 2013年8月13日

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