竜頭湖の古い神社の元神主が、新宿で探偵に。「雨の降る日しか営業していない」と噂の探偵社にもちこまれる謎を推理する連作短編集。
ミステリーの探偵にしては珍しく、変人臭がまったくない。ジャック・リッチーの「カーデュラ探偵社」のように、探偵がその特技をいかしまくるのかと思っていたけれど、そこまで派手に技を炸裂させたりはせず、地道に聞き込みをして謎を解いていく。氏子の悩み相談をうける神主だったためか、聞き上手で、コミュ力が高い。
謎自体は、途中でなんとなく想像がつく。トリックがどうというよりも、全体にただよう昭和レトロでノスタルジックな感じを楽しんで読むのがいいと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月7日
- 読了日 : 2022年3月6日
- 本棚登録日 : 2022年3月2日
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