惡の華(7) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社 (2012年12月7日発売)
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本棚登録 : 1167
感想 : 73
3

6巻から引き続きレビューしております。

故郷というものは、別の場所に行ってしまうと全く失われる、というものではなくて、別の場所で全く故郷で体験した感覚と同じものを再び感覚したり、あるいは類似を見出したりして、ずっと「亡霊」「幻影」として付きまとうものです。私の敬愛するエドワード・サイードが故郷というものについて語った時の言葉ですが、そんな事をこの巻を読んで感じましたよね。

そりゃあ、忘れられないでしょう。仲村さんのことは。高校生になっても追いかける編スタートです。

中学時代の、「クソムシ」という言葉にキレても手を上げなかった教師はいません。街のヤンキーのセリフは、環境の変化や春日くんの社会的外面の成長を象徴していますね。迷惑かけるな、キレさすな、って殴ってとっちめられるだけ。
春日くんの内面は時が止まっています。本を読まなくなって純粋に変態行為に走ったあの時から。その時の停止をこじ開けた常盤嬢!今後に期待。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2014年12月16日
読了日 : 2014年12月16日
本棚登録日 : 2014年12月16日

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