[不慣れな酷夏で]報道カメラマンとして数々の危険を伴う取材を重ねてきた著者は、自衛隊のイラク・サマワへの派遣をカメラに収めることに。フリーという強みを活かし、現地に残る数少ないジャーナリストとして困難な環境の中で取材を敢行していたのであるが、そんな彼の元へ,さっきまで共に話をしていた日本人記者2名が襲撃を受けたという報が届き......。著者は、関西弁でのルポルタージュが非常に強く印象に残る宮嶋茂樹。
当時派遣されていた自衛隊が,どのような環境の中で生活をしていたかがよくわかり勉強になりました。一触即発ともいえる治安情勢の中、身を守るという行為がどれだけ大変で重要なことかという点にも思いが至りましたし、宿営地の中にまで踏み込んだ取材からは、概念としての自衛隊派遣ではなく、人間の行いとしてのそれが浮かんできました。
〜取材中に事件や事故に巻き込まれると、オノレ自身だけでなく、依頼人にも莫大なゼニと労力を負担させることになる。攫われたら身代金、死んでいても遺体回収の費用である。そうなったら、取材の失敗どころではなくなるから、必死でより安全な方法を模索し、その実行に全力を尽くす。それがプロのやり方なのである。しかし、NGO気取りの自称ジャーナリスト、ボランティアの皆さんは違う。ほとんどの方が我々の払っている労力を「正義感」やら「勇気」やらで飛び越えていくのである。〜
宮嶋氏の作品を初めて読みましたがスゴい勢いですね☆5つ
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- 感想投稿日 : 2016年12月21日
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- 本棚登録日 : 2016年12月21日
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