ザ・フィフティーズ1: 1950年代アメリカの光と影 (ちくま文庫 は 46-1)

  • 筑摩書房 (2015年8月6日発売)
4.00
  • (4)
  • (7)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 160
感想 : 6
5

【五〇年代とその二十五年後を比べたとき,アメリカ国民が前者に郷愁を覚えるのは、五〇年代の暮らしのほうが遥かに良いからではなく(もちろん良い点はいくつかある)、テレビ番組が当時の世の中を極めて牧歌的に描いていたからだった】(文中より引用)

テレビ文化に郊外住宅、冷戦の進行にマクドナルドの誕生と、今のアメリカを考える上でも欠かせない心象風景を作り上げた五十年代。幅広い分野に及んだ変化とそれに関与した人々を描き切った大作です。著者は、『ベスト&ブライテスト』等の名著でも知られるデイヴィッド・ハルバースタム。訳者は、幅広い分野の翻訳を手がける峯村利哉。原題は、『The Fifties』。

アメリカの五十年代に起きた一連の出来事が興味深いことはもちろんのこと、そういった出来事が今日に到るまで、どのようなアメリカ的心性を作り上げたかを考える上でも大変参考になりました。様々な分野に筆が及んでいるのですが、文化・芸術に関するエピソードは特に白眉だったと思います。
イメージって大切ですね☆5つ

※本レビューは第1〜3巻を通してのものです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 欧州・北アメリカ・ロシア
感想投稿日 : 2020年12月24日
読了日 : -
本棚登録日 : 2020年12月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする