スウェーデンの田舎町。廃墟のようになった古い家の中で、そこに住む老人の遺体が発見される。発見者は隣人から不審者として通報された男。
しかし、警察が調査すると彼はその老人の息子で、23年前にこの街の森で行方不明になった少女リーナを殺害したとされるウーロフだった。
この街の警察官補として働く女性エイラは、23年前の事件が起きた時はまだ幼かったが、その事件のことはぼんやりと記憶していた。
かつて殺人を犯した少年、少年であったが故に正しい裁きを受けないまま、今度は父親を殺したと街はウーロフを犯人扱いするが、エイラたちが捜査を行ううちに、今回の事件どころか、23年前もウーロフは少女を殺していないのではないかという疑惑がで始める、、、、。
北欧ミステリーは日照時間が短く、冬は氷と雪に閉ざされるという、暗さ、冷たさが特徴。そして物語が淡々と進行していく。
ただ、今ひとつこの主人公のエイラに感情移入できない。冤罪ではないかと思われるウーロフにしても、途中で意識不明になり、物語の終わりの方まで回復しないので、冤罪を晴らそうとする盛り上がりみたいなものにも欠ける。
物語の終盤、残り100ページを切ったあたりで漸くリーナは生きているのでは?という調査が始まり、どこでリーナと遭遇するのか、誰がリーナなのか?という盛り上がりが少しあるのだが、、、。
この作品が評価されてアメリカでドラマ化されるらしいのだが、そこまで面白いかなあというのは正直な疑問。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー(海外)
- 感想投稿日 : 2023年1月21日
- 読了日 : 2023年1月21日
- 本棚登録日 : 2023年1月14日
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