荒城に白百合ありて

著者 :
  • KADOKAWA (2019年11月21日発売)
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本棚登録 : 489
感想 : 63
4

読書備忘録575号。
★★★★。
歴史モノを得意とする作者の会津戦争悲話です。
日本史は最も苦手。笑
舞台は幕末。尊王攘夷が吹き荒れ、幕府は風前の灯の中、全国の藩はそれぞれの思惑で結託し、裏切りつつ新しい世界を描く。
幕府に命をささげた会津藩は滅びの運命にある。江戸の藩邸で暮らす青垣鏡子。尊王攘夷を掲げる薩摩藩。江戸の昌平坂学問所で学ぶ岡本伊織。
安政2年(1855年)、安政江戸地震で燃えさかる江戸。そこで幼い鏡子と伊織は出会う。血まみれになりながら燃える江戸を見つめる鏡子に、自分と同じ人格を感じた伊織。そこから2人は相容れない藩の宿命を背負いながら惹かれ合っていく。ただ、面倒くさい時代。好きだ好きだとはならない。笑
そうこうしながら(歴史は良くわからん!笑)、慶応4年(1868年)、世に言う戊辰戦争における会津戦争。薩長軍が会津に雪崩れ込む。
そして2人は運命の導くまま邂逅する・・・。なんなんこの悲しい結末!でも、短く太い恋愛。良いです。流石須賀さん。あっぱれ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年3月26日
読了日 : 2021年3月25日
本棚登録日 : 2021年3月26日

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