天才による凡人のための短歌教室

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  • ナナロク社 (2020年11月14日発売)
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感想 : 87

“短歌は、過ぎ去った愛を、言えなかった想いを、見逃していた風景を書くのに適している”

笹井宏之さんや、くどうれいんさん、岡本真帆さんの短歌を読んで

短歌が気になって仕方ない

短歌って、そこにないものを、あった気配を、陰を濃くして形を見つける

日常の目に入るもにぐっと顔を寄せ、解像度高く入り込む感じなのかな

木下龍也さんは本当に天才というやつなんだろうな

凡人のための短歌を作る方法が惜しみなく書かれている。

1、とにかく歌集を読め

2、2人の歌人をインストールせよ

3、五七五七七のリズムを身体に染み込ませよ

4、とにかく短歌をつくれ

ということを言っている

あのよしもとばななさんでも、訓練として毎日短編をひとつ書く、ということをしている時があった。書くこと、いや、頭の中に書きたい風景を作り、それを形にするというのは、簡単なことじゃなくて、訓練も必要なんだ。

漢字じゃなく、ひらがなにひらくこと

人の目を留めること

とにかく推敲すること

同じことに対して、目線を変えてみること

言葉を組み立てて、分解して、また組み立てて

同じ言葉を使っても、こんな風に変わるのかと

推敲の過程も見せてくれていて、わくわくする

この本の中ではこの3つがお気に入り

“あの虹を無視したら撃てあの虹に立ち止まったら撃つなゴジラを”

“幽霊になりたてだからドアや壁すり抜ける時おめめ閉じちゃう”

“千の手をすべてなくした観音は人に優しくできるだろうか”

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年2月4日
読了日 : 2023年2月4日
本棚登録日 : 2023年2月4日

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