淵に立つ(通常版)[DVD]

監督 : 深田晃司 
出演 : 浅野忠信 
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感想 : 25

浅野さんの存在感、異物感に目がいきがちだけど、ほんとにやばい(おかしいとか、悪いとかでは片付けられない、なんかいやーな感じというか…)のはこのお父さんなのでは…と思いました。
とくに、後半で、浅野さんが犯した過去の殺人事件には共犯者がいたらしいということを奥さんに問い詰められて、わりとあっさり
俺は足を押さえていたんだ。あいつは首を絞めた。
と白状するのですが、私の感覚からすると足を押さえる側のほうがなんか怖くて。もし、浅野さんとお父さんの関係が主従関係なら、命令されて足を押さえたという可能性も考えられるから恐怖は感じなかったと思う。でもあの二人からはそれは感じず。え、じゃあ何で足を押さえてたの…?
そんな淡々と告白しないで…
その後の告白も凄まじかったな。自分の罪(殺人に加担したにもかかわらず逮捕されなかった)が、娘が重い障害を負うことで清算された気がしたからホッとした、と言うのですよ。さらに、浅野さんとややいい感じになりつつあった奥さんに、お前もそうなんじゃないのか?と言うんですよね。浮気に対する罰だとお前も思ってるんだろう、と。何その都合のいい解釈。殺人に加担と浮気(これ、私はほぼ未遂だと思う。それにあんなに空気みたいな扱いされてたら浅野さんに心惹かれるのも致し方なしって感じするし)じゃ重みが違うだろ。あれでもう、奥さんは心ぽっきり、パーーンですよね。てか、娘…娘ほんと可哀想じゃ。最後まで親に振り回されているところがね。
足を押さえてた
っていう告白と、河原で浅野さんが豹変するところ、クライマックスに奥さんが見る浅野さんの幻影で、浅野さんが真っ赤なシャツを着てるところ、ゾッとした場面です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映像
感想投稿日 : 2017年4月24日
読了日 : -
本棚登録日 : 2017年4月24日

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