利己的な遺伝子 40周年記念版

  • 紀伊國屋書店 (2018年2月26日発売)
4.53
  • (20)
  • (6)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 360
感想 : 16
5

▶︎ 読書の目的(答えたい問い)
・人間の生きる意味は(遺伝子を維持させ複製させる以外に)存在するか
→ 存在しない。人類含め生物全ては、遺伝子を維持するための機械に過ぎない。たまたま複製が始まり、そして慣性的に複製が続いているだけ。意味も意義も意志もない。
・なぜ自分以外の個体を利するのか(利他主義の存在理由)
→ そうすることで自己の遺伝子の生存確率が高まるから
・「進歩」という概念は遺伝子から見て意味があるか
→ ない。全ての生物は自己複製する実態の生存率の差に基づいて自然淘汰されるのみ。

▶︎ 概要
人類含めた生物全ては、遺伝子を維持するための機械(生存機械/ヴィークル)である。生物は、遺伝子によって行動がプログラムされている(≒ 本能)。全ての生物は自己複製する実態の生存率の差に基づいて自然淘汰される。

遺伝子:自己複製子
ミーム:自己複製子としての文化

人類には、想像力を駆使して将来を予見する能力がある。この能力によって、人類は遺伝子やミームの持つ「利己性」を乗り越えられる可能性を持っている。

① 生物学(ダーウィンの進化論+遺伝子淘汰論)
② ゲーム理論(利己性と利他性)
③ ミーム(自己複製子としての文化)
④ 遺伝子とミームの「利己性」を乗り越える人間(知性)の可能性

▶︎ 感想
・生物学、面白い!!!!!!
・結果、人間の理性に可能性を見出している点が、各種啓蒙主義の思想家たちと共通していて面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年7月28日
読了日 : 2021年7月28日
本棚登録日 : 2021年7月28日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする