漢字: 生い立ちとその背景 (岩波新書 青版 747)

著者 :
  • 岩波書店 (1970年4月25日発売)
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本棚登録 : 453
感想 : 31
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あけましておめでとうございます。

新年最初の本は、以前から一度読みたいと思っていた白川静さんの『漢字』。

最初に言葉があり、次に文字があるという話から始まり、漢字を大切にしなければいけない気持ちにさせる本。

(1)文字は、その成立の当初においては、神とともにあり、神と交通するためのものであったからである。(p188)

(2)父は斧をもつ形である。母は、たらちねの母の姿に書かれている。(p176)

(3)戦争は呪力の戦いであり、さらに言えば、氏族の奉ずる神々の威霊の戦いであった。(p127)

白川さんは漢字が神とのやりとりを記載したものという畏れをもって分析しており、読者を敬虔なきもちにさせる。

正月にふさわしい読書をした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典
感想投稿日 : 2012年1月1日
読了日 : 2012年1月1日
本棚登録日 : 2012年1月1日

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