硝子のドレス (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2010年1月20日発売)
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本棚登録 : 179
感想 : 27
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◆菅見は、同級生だった千夏からの親しげな留守電メッセージを交際中の実咲に聞かれた。それから実咲の様子が変わり 忽然と姿を消してしまう。
残されたアルバムからダイエットコンテストを主催する社の女との関わりを突き止めるが……。
ダイエット美女選考裏側で、痩せることが全てと思いつめた女たちの果てなき欲望、葛藤、孤独な闘い。
華やかなコンテストに隠された謎と狂気の本格心理サスペンス。


ん-‥北川さんは『金のゆりかご』以来。
この人の作品って話の流れにのるまでが時間かかるんだよね‥。

本題に入るまでが長いっていうか、最初に謎をぽいぽいぽいぽーいって投げてくから、続きが気になる前に飽きかけちゃうというか‥。

で、結局どうなるのよ!みたいな(笑)
こういうのをテンポが悪いっていうのかな~‥?

作風が問題提起を含めたサスペンス‥みたいな感じだから、後半は結構ぞくっとするのでそういうのが好きな人にはよいかもです。

今回は美容ダイエットコンテストが題材にされてて、整形とか摂食障害とかダイエットの苦しみとか書かれてて。
違った意味で女の子には読み進めるのが苦しいお話でした。

女の子って少なからずみんな痩せたいって思ってるはずだし、登場人物の苦しみは他人ごとじゃなかった‥!
私も痩せたときはすごく自分に自信が出るけど、少しでも太ると自信がなくなって不安になって落ち込みます‥はぁ

男の子の中には、そのままでいいよとか痩せてるより普通でいいと思うよって優しいこと言ってくれる子もいるけど。
ダイエットってやっぱり女の子の永遠の課題だと思う!

お話の中でも見た目からじゃない本当の愛情とか色々描かれていて、希望もありつつ‥絶望もありつつ‥という感じです。

タイトルの『硝子のドレス』は結構意味が深かった!
シンデレラの硝子の靴でさえ、当てはまる人は少なかっただろうに‥それが硝子のドレスともなると‥ショックは計り知れないものね‥!
足のサイズは変えられないけど、体型って努力次第って言われてしまうし‥はぁ

なんか読んでてすごく疲れた本でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス
感想投稿日 : 2013年7月12日
読了日 : 2012年7月8日
本棚登録日 : 2013年7月12日

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