#booklog はじめて読んだ十代のときから何十回も読んだ。川原作品に出てくる女性主人公は、強いのにどこかすっとぼけている。男性主人公はすっとぼけているのに結局強い。
そうして作品全体がすっとぼけているのだけど、ああ本当によかったねこれでよかったねとしみじみ納得する。
川原泉の少女漫画的にはうまくない絵にも納得する。
リアリティのなさを雑学と文字の多さでカバーしてるのにも、なんだったら、尻窄みハッピーエンドがパターン化してるのも納得してしまう。
だってそれが川原泉作品だから。
そんな川原泉作品郡のなかでも、この作品は「笑う大天使」と並んで全体としてバランスがとれた傑作だと思うのだが、傑作という大層な誉め言葉を贈るのが照れ臭いような妙があるのだ。
この作品のタイトル「銀のロマンティック・・・わはは」の「わはは」の部分こそが、川原泉作品のそんな妙を表しているように思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年11月25日
- 読了日 : 2011年11月25日
- 本棚登録日 : 2011年11月25日
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