「『君たちはどう生きるか』を読むとバカになる」という煽りに惹かれて買って、長らく積読してしまったけどようやく読了。
こんだけ「バカ」と「ダメ」という言葉が出てくる本はそうはないのではなかろうか(笑) 身の程を知る人生の劇薬論というだけあって、読んでいて痛快なところも多々(特に老人批判とか)。何だか生きるのが辛くなってきたな、と思ったときにまた読みたいと思える本。
承認欲求は誰にでもあるものと認識し、それとどううまく折り合いをつけて縛られすぎずに生きていくかが誰しもが抱える課題。そういう意味では、神と個人との関係に帰結するイスラム教は最強だなと。
そして、身の程を知って分相応に生きるべし、それがというのが一貫して書かれていること。なるほどこういう価値感だから「えらいてんちょう」とも仲良しなんだなと。
賢いということは、自分が何をしたいのか、自分には何かできるのか、そして自分が何をすべきなのかを知っていることという言葉も印象的。そして学校は、自分には何をできるのか、をぼやけさせると。今の学校は、できないことを認識させないということには、教育現場に詳しくない自分でもなるほどなと思ってしまった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
新書、教養
- 感想投稿日 : 2020年2月16日
- 読了日 : 2020年2月16日
- 本棚登録日 : 2020年2月16日
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