「最前線の映画」を読む Vol.3 それでも映画は「格差」を描く (インターナショナル新書)
- 集英社インターナショナル (2021年10月7日発売)
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『ジョーカー』『パラサイトー半地下の家族』『万引き家族』など観た映画もけっこう入っていた。それぞれの映画の話だけでなく、その映画をとった監督のデビュー作あたりから話を始めて、その作品が撮られる背景、監督の思想まで説いてくれるので、興味深く読めた。タイトルの映画だけでなく、この監督の別の作品も観てみたいなと興味をひかれるものもあった。ただねぇ。それぞれの作品に貫かれたテーマは、格差と貧困。家族を抱えて憂き世を渡る身としては、決して他人事ではなく、考えるべきことと思うんだけどさ。いや、それだからこそ、なおさらそういう話を立て続けに読まされると、だんだん気が滅入ってくる。特にスウェーデンとかインドとか、知っているけどなじみのない国の話となれば、その国はみんながそういう状況にあるのか、とすら感じてしまって、つらくなってくるんだよね。だから、読み進めるのに、ちょっと時間がかかったな。夢ばかりみて生きていたいわけじゃないんだけど、つらい場面ばかりみるのもまた、ちょっとしんどいんだよね。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月7日
- 読了日 : 2022年3月7日
- 本棚登録日 : 2022年3月7日
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