読み始めは、文章からどちらの発言なのかいちいち読み取るのに苦戦しましたが、途中からふたりの人物像がはっきり見えてきたので、イッキに臨場感のある作品になりました。
学生時代なら誰しもが経験するであろう「自分たちのいる場所=世界の全て」という感覚。
10代独特のグラグラとした危なっかしさと無垢なる残酷さが等身大で描かれているのが絶妙でよかったです。
とくに、彼女らの狭い世界の中で複雑に絡み合う人間関係は必見です。
序盤に蒔かれた謎やトリックは、後半にかけて次々と回収されて最終的にはすべてのピースが埋まるのですっきりします。イヤミス度は案外低め。
その後のふたりは因果応報の報いを受けるかもしれませんが、それはまた別の物語。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説全般
- 感想投稿日 : 2020年2月1日
- 読了日 : 2020年2月1日
- 本棚登録日 : 2020年2月1日
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