リフレーム ~一瞬で劇的な変化を生みだすカウンセリングの技術~

著者 :
  • 大和書房 (2012年7月28日発売)
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感想 : 8
4

困難な状況にある時に ものの見方、考え方の枠組みを変え、
問題に対応するリフレ―ミング、フレームを変えるという技法は
心理療法のNLPや家族療法、色々な療法であるし 
ビジネス面においてもとりいれられている

西尾和美先生の名前は ACやトラウマ等に興味がある人なら 
知っていると思う

この本は 「自分が問題だと思っていること」を違った角度から
アプローチしたり
視点を変えたり 焦点を変える 解釈を変える 価値や意味を変える

結果的にその方のエンパワーメントするコミュニケーションスキル 

事例がいっぱい出てくる
それに対して どういう言葉がけをするか、
お医者さんやカウンセラーさんの訓練の現場でのことも
たくさん載っている

それだけ読んでいても なるほど~って思うし
お医者さんによっても だいぶ違う
ひとつひとつの応答例に西尾先生がコメントつけている

共感している言葉がけだなぁ、とか 
聴こうという気はあるのにおしいなぁ 
患者さんの言った事を受けてから 言葉を発するのとでは
印象が違うなぁ、とか

カウンセラーさんの事例では 
たしかにカウンセラーさんだけあって丁寧に受けてるなぁとか

相手が言った事を繰り返す 
オウム返しは【リフレクティブ・リスニング】と言い

「こういう気持ちだろう」「こんなことを思っているんじゃないか」と聴くことを【アクティブ・リスニング】と言い

【リフレーム】という技術を知った後に
実際にやってみた応答例も出ていてそれにもコメントしている

リフレクティブ・リスニングとアクティブ・リスニングをしてから
その後で【リフレーム】メッセージを加えるワークブックである

心理職の方だけではなく援助職 サービス業の方や
一般の方でも コミュニケーションをとる時 
または自分の考え方のクセ 
ぐるぐるして抜けられなくなっている思考を変えるのにヒントとなる 
分かりやすい本かと思った

説明を理解しながら  
事例のいろんなお医者さんの応答例を見ながら 
自分がそう言われたら どう思うだろう、とか 
自分ならどう考えて言葉がけをするだろうとか

そして 本の3分の1くらい 実際の【リフレーム練習】になっている
気持ちがよくないコミュニケーションの例が載っていて
あなたなら どういうリフレームする・・・?という問題
そして解答例と解説が載っている もちろん正解はないのだ

自分の解答例と西尾先生の違いを比較して 自分のクセを知るのも
面白いし学びになるのではないか

文脈で言葉が足りなくて おしいものもあり
自分のリフレームの狙いや意図、理由などを説明することで
つながるんだなという事も理解できた

もちろん 相手に合わせたリフレームの方向性ってあると思うから
自分がどの方向に考えを進めやすいのかを
自覚しておくことが大切だし ある程度 練習が必要だと思う
(これはある程度 実践で使いたい人)

しかし 人の話を聴く、というコトが
どういうことか 分からない方にとっても
なるほど~と思うような言葉かけがたくさん出てくるので
とても良い本だと思う

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: セラピー・心理療法・啓発
感想投稿日 : 2013年4月6日
読了日 : 2012年10月6日
本棚登録日 : 2012年10月6日

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コメント 1件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2014/04/15

「問題に対応するリフレ―ミング」
これは必要、、、読んでみなきゃ。。。

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