あらすじを簡単に言うと(正直書きたくない、心理描写が美しいから読んでほしい…でも読む必要はないのか?)
ウェルテルさん(主人公)という人が引っ越し先で、アルベルトさんという人と婚約中のロッテさんに片思いをしてしまい、困って困ってでも大好きで、遂にはロッテさんに会うのが辛くなり申し訳なくもなり、遠く離れた別の所で暮らすことにするというのが前篇。
後編では、別の素敵な女性を見つけるものの、様々な不愉快な出来事も起き、また上司ともうまくいかず、そこで暮らせなくなり、結局ロッテさんが忘れられず彼女のところに戻るウェルテル。でももう既にロッテはアルベルトと結婚している。
ロッテはとうとう(遅い)ウェルテルの思いを察し始めるが、アルベルトを愛しているしどうしようもなく、ウェルテルのことを親友として考える一方なぜか他の女とは結婚させたくないような気もする(自分だけのものにしておきたいかも)とか思ってる間に、ウェルテルは様々な出来事を通じて、もうどうしようもなくなり、アルベルトから「旅行携帯用」として借りた拳銃で自殺してしまう、という話。
これを読んだだけであると、恋しすぎて自殺に至るという展開については、あまりにも「よくある」ものであるとか、小説としてはそれでいいかもしれないが現実には死ぬわけにはいかないしね笑、とか批判が出てくるかもしれないけれど、小説として美しいだけじゃなく「片思い」「恋愛」について真摯に向き合おうとするウェルテルの姿には何かしらの共感と尊敬が生まれるはず。
さっき読む必要はないとか書いたけれど、本気の恋愛をした経験があると自負する方には一読の価値があると思われます。
- 感想投稿日 : 2010年10月10日
- 読了日 : 2010年10月5日
- 本棚登録日 : 2010年10月10日
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