読み進めていくにつれ、なんて本を選んでしまったのだという後悔の気持ちでいっぱいになりつつ読んだ本。
世之介という男が生涯で3742人の女性、725人の男性と仲良くしたという話。
江戸時代のエロ小説だった。それ以上でもそれ以下でもないものとして読み進めていったら、案外世之介も年を取るにつけ色々なことを考えるようになった。若い頃は本能でしか構成されてないような人間だったのが、風流さや色好みといった、なんというか平安文学にも通じるような美しさを追求するようになる。
でもしかし、そんな世之介のちょっとした成長ぶりよりも、この本の魅力は数多の遊女やその他女性達の人生模様。人と人との人生がクロスするときとはこんなときなのだろうかと感慨深かった。
ただ、結末はかなりあっさり。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2010年11月10日
- 読了日 : 2010年11月3日
- 本棚登録日 : 2010年11月10日
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