多角的な視点と絶妙なバランス感覚が素晴らしい。
多くの日本人は動物園の動物も愛玩動物としての視点から(つまり「カワイイ!」というだけの感想で)見る、ということ、確かにそうなんだけど、改めて言葉にされると衝撃的だった。文庫のための後書きでも2006年付近の事情だから、2013年の今だったらもっと色々変わっているんだろうな。メディアや周りの来園者からは手放しでほめられている旭山動物園の抱えるジレンマなんかも書かれていて面白かった。行く前に読むと色んな視点で観られると思う。
あと、2011年を経て2013年の今さんざん手垢のついた「~にできること」という言葉が久々にすんなり心に入ってきた。
小説も面白いもの書く方だけど、こういったレポートのような本の方が個人的には読みやすかったな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内
- 感想投稿日 : 2013年4月8日
- 読了日 : 2013年3月29日
- 本棚登録日 : 2013年3月29日
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