消滅世界

著者 :
  • 河出書房新社 (2015年12月16日発売)
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本棚登録 : 2162
感想 : 275
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人間の性が変化するくらいに考えていたが、それだけではなく、夫婦関係や親子関係まで変わっていくことに何か気持ち悪く感じた。
エデンの中では正常でも、違和感を感じてしまう。
これからの現実世界では、どうなっていくのだろうか。


「セックス」も「家族」も、世界から消える……
中村文則・岸本佐知子氏驚愕! 朝日、読売、東京・中日、週刊読書人他各紙で話題。日本の未来を予言する圧倒的衝撃作。

世界大戦をきっかけに、人工授精が飛躍的に発達した、もう一つの日本(パラレルワールド)。人は皆、人工授精で子供を産むようになり、生殖と快楽が分離した世界では、夫婦間のセックスは〈近親相姦〉とタブー視され、恋や快楽の対象は、恋人やキャラになる。
そんな世界で父と母の〈交尾〉で生まれた主人公・雨音。彼女は朔と結婚し、母親とは違う、セックスのない清潔で無菌な家族をつくったはずだった。だがあることをきっかけに、朔とともに、千葉にある実験都市・楽園(エデン)に移住する。そこでは男性も人工子宮によって妊娠ができる、〈家族〉によらない新たな繁殖システムが試みられていた……日本の未来を予言する衝撃の著者最高傑作。

中村文則・岸本佐知子氏驚愕!
壮大な世界。でもこれは母と娘の物語ではないだろうか。
さすが村田沙耶香。この作家はすごい。−—中村文則
見たこともないほど恐ろしい「楽園」が、ここにはあります。−—岸本佐知子

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年9月17日
読了日 : 2023年9月17日
本棚登録日 : 2023年9月17日

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