シャーロック・ホームズの不均衡 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社 (2015年11月19日発売)
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本棚登録 : 473
感想 : 61
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両親を殺人事件によって亡くした天野直人と七海の兄妹は、偶然、犯人が存在し得ない殺人事件の場に居合わせる。
兄妹はこの不可能犯罪を見事に解き明かすが、鮮やかに事件を解決してしまったために、諜報機関からその身を狙われることになってしまう。
名探偵の遺伝子を持つ者は機関から追われ、その問題解決能力を悪用されるのだという…。

可愛らしいイラストの表紙からは想像もできない、壮大な設定と激しいアクションシーンが意外過ぎるお話でした。

名探偵の遺伝子を持つ者は、その問題解決能力から、世界経済の鍵を握る存在として国際的な争奪戦が行われている。
機関は名探偵をあぶりだす為に不可能犯罪を仕掛け、それに対抗して直人たちは自ら事件解決に臨む…という凝った設定とシチュエーションが面白かったです。

ただ、そんな壮大な設定の割には描かれる事件のトリックは地味で小粒なので、そこはちょっと物足りなく感じました。

クールな御曹司やら、メイド兼ボディーガードやら、緘黙症の天才少女やら、キャラクターが立っているのでサクサク読めます。
ラノベっぽいのでこれぐらい嘘くさい話でも何となく納得できちゃいます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月23日
読了日 : 2019年12月15日
本棚登録日 : 2019年12月1日

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