みなさん、さようなら

著者 :
  • 幻冬舎 (2007年11月1日発売)
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http://www.youtube.com/watch?v=NujkX9P0vas

YouTubeで映画『みなさん、さようなら』の予告を見て、これは観なければ!と思っていたら、図書館で原作を見つけてすぐにレンタル。

壮絶な世界観!!!
団地のなかだけで生きている悟の世界は本当に壮大だった。

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小学校の卒業式に起きた出来事のトラウマで、悟は団地から出られなくなる。

彼は団地のなかだけで生きていくことを決め、
団地にいる同級生を毎晩チェックし、
毎日身体を鍛え、
キスや初体験もして、
団地のなかで就職もする。

団地の同級生と婚約までしたが、悟は団地の外に出られない。

年齢を重ねるごとに減っていく同級生たち。

就職したケーキ店も結果的にダメになり、
親友も心を病み、
年々住人が減る団地は廃れ続け、
悟は年齢的にも大人になっていた。

身体を鍛えけた彼は、虐待される外国人家族を救い、
今度は目の前のひとを助けることに成功する。

12歳から団地から一歩も出られなかった悟は18年後、外に出る。
彼の気持ちを理解し続けた彼の母の死が、30歳になった彼を動かす。

12年前、107人いた同級生はついに誰も団地からいなくなる。

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本当にすごい話だった。最近読んだなかで一番おもしろかった。
早く誰かに薦めたい。不登校の中学生とかその先生に薦めたい。

読む前に映画の予告を見たから、
読んでる最中ずっとエレファントカシマシが頭のなかに流れてた。
Sweet Memoryもさらば青春もいい曲。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 久保寺健彦
感想投稿日 : 2013年4月24日
読了日 : 2013年4月21日
本棚登録日 : 2013年4月21日

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