インザ・ミソスープ

著者 :
  • 読売新聞社 (1997年9月1日発売)
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感想 : 107
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女子高生たちがポケベルを持っていた頃。いまより少し前の東京。
外国人相手に風俗アテンドの仕事をしているケンジ。
年末に3日間のアテンドを依頼してきたフランクのおかしな態度にケンジは不信感を抱く。ケンジの悪い予感は的中し、フランクは大量殺戮を行う狂った男だった。

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最近よく聞くサイコパスとフランクは違う。サイコパスよりももっと人間味がない、というかフランクは人間なのだろうか。
頭がおかしい殺人者というだけでも恐ろしいのに、ケンジのアパートのドアに人間の皮膚を貼りつけたり、おじさんの顔をライターで焼いたりするのに、除夜の鐘に興味深々になるフランク。彼はただただ気味の悪いモンスターだ。ときおり見せる人間味もウソなのか。恐ろしいけど、それだけではない。

フランクとケンジの会話のなかの日本批判に少なからず共感を覚えた。年末に読んでよかった。名作。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 村上龍
感想投稿日 : 2013年12月30日
読了日 : 2013年12月27日
本棚登録日 : 2013年12月27日

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