ものすっごい今更なのですが、私が主に書くのは戦場系のお話なので、リアリティを出すためにこの本を買いました。
今まではどうしたんだってことですが、自衛隊で習ったですね…こまごまとしたものを使っていたわけです。
しかし、この本を読んで、前期課程や後期課程で足りないあれやこれをいろいろ補うことができました。
以前何かで読んだ、「人間がその叡智の限りを尽くして、人を殺そうとする時、それは想像を絶する死体の山を築きあげる」という文章がこの本の世界にありました。
若干古いのですが、ちらりと見える現代戦も、マスコミの情報なんぞはあてにならないなぁとしみじみ感じた次第です。なんか、下手なお涙ちょうだいはいらないぞ、と。
後書きにあった、「危機感のない日本人」にも、大いに共感しました。
先日読んだ戦争学とかなり重なり、ひやりとします。
これが戦後教育の賜物であれば、アメリカに両手挙げて「完敗」ですわ…。
だからといって、戦争賛成じゃないんですが、そもそもこういう一文を書くことも私としてはいただけない。戦争の恐ろしさを知る上で、しかし絶対になくなりはしないこの獰猛な怪物を、飼いならすには、まずこの生態を知らねばなりません。
世界から見れば、平和の方が短く儚いもので、このか細いものを守るには、戦争を知る必要があります。どんなに目を閉じたって、なくなりはしませんし、知っていれば、平和を壊そうとする者の意図を感知でき、簡単に引き金など引かないでしょうから。
そういったとらえ方をすることのできる国になることを望みます。
こういうことを言うから、「ミリオタ」「サバイバル好き」「右」という風に評価されるのですが、それもそれなんだなぁと思うようになりました。
- 感想投稿日 : 2010年12月25日
- 読了日 : 2010年7月18日
- 本棚登録日 : 2010年5月28日
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