水曜どうでしょうのファンブック…と言うには藤村さんも嬉野さんも2人で本を結構出していて、なかなかの市場規模になっている感があります。この本は、2人が読者?からの人生相談への回答を纏めたもの。なぜ水曜どうでしょうのディレクター陣に人生相談をするのか、相談者目線では少々謎なのですが、この回答が結構面白いのです。
あくまで主観なのですが、人生相談への回答の定番コースとして真正面から4つに組んで回答するパターンはあまり無いような気がしていて、目線を変えて相談者に考え方を変えるよう促す回答が多いように思います。(北方謙三さんの例もある意味その一つかと。。)
藤村Dも嬉野Dも、あんまり気負うことなくそれをやっている感じで、読んでいて何だかリラックスできます。前書きには「愚痴を聞くつもりで、楽しみながらやっている」という趣旨の藤村Dのコメントがありましたが、何と言うか大物と言うか。あと、嬉野Dの優しいけど話が長いおっちゃん的な語り口は新たな発見でした。
なお、さすがに「彼女とじゃなくて、1人で映画観に行きたいんですが…」という相談には、藤村Dががっぷり真正面から結論を投げて寄こすものの、そこからお付き合いの楽しみを語る文章は面白い。
それはそうと、読み物として「他人の悩み相談」を読むのは果たしてどうなんだろうと考えてしまいましたが、他人の人生を多少覗いているような感覚と、そこから相手に共感する気付きが得られるのかな。
あまりこのジャンルだけ読んでいたら変わった人扱いを受けそうですが、受け答えが上手くなるんじゃないだろうか。
- 感想投稿日 : 2017年4月11日
- 読了日 : 2017年4月11日
- 本棚登録日 : 2017年4月9日
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