原書タイトルは"CREATIVITY, INC."
個人的には、どちらかというと"INC."の方が強い意味合いで、「どうしたら創造的なアイデアを生み出せるか」という個人向けの本ではなく、「どうしたら会社全体の創造性を保ち、伸ばしていけるか」というコミュニケーションの本なのかなと。
アニメーション制作会社の話ということで、一般のサラリーマンとは随分毛色が違うかなと思っていたのですが、読んでいるうちに、チームで成果を出すという本質は変わらないと気付き、身近な例に当てはめながら読み進めました。
思い出語りではなく、生々しい経験と実践的な学びが詰まっていて、勉強になります。
キャットムル自身が社長なのでマネジメント寄りの観点も多く、いかにしてチームの文化を創造して管理するかについて書かれています。
ちなみに、日本のアニメ制作業界は結構デスマーチ的だという話を聞きますが、本書を読むとアメリカだってクリスマス休暇を返上したりしてます。どこだってこういう要素はあるもので、ただ時間を費やすだけでなく、問題意識を持ってコスト意識を持って粘り強く取り組むことの重要性を感じました。
終章のスティーブ・ジョブズとの思い出は非常に心温まる話でした。あと、巻末には要点をまとめたメモがついていて大変実用的。
手元に置いて、繰り返し読みたい本です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2016年5月1日
- 読了日 : 2016年5月1日
- 本棚登録日 : 2016年4月25日
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