これまで日本が急成長できた要因である『自助論』を肯定しながらも、
これから求められる要因として『他助論』という価値観を過去の歴史や事例を基に論じている。
一番グッと来たのは、「他助は体にいい」というところで出てくる”成功”と”成幸”(勝手な解釈です)で脳内分泌物質が違うこと。
”成功”とは目標達成、結果を出して喜ぶこと。
”成幸”とは他の人に喜んでもらうこと。
ふたつとも生じる感情は”喜ぶ”。
でも、分泌される脳内物質はことなる。
”成功”で分泌される物質はドーパミン。”成幸”で分泌される物質はセロトニンやオキシトシン。
つまり、”成功”は快の状態が短期的にしか続かなく、「もっともっともっと欲しい」という状態になる。
一方、”成幸”は快の状態が長期的に続き、心地よい状態が続く。
人間は快の状態が嬉しいが、より長続きするのは人に喜んでもらう行為だということを証明してくれている。
これが分かると、利他の行為が自利の行動に繋がり、世の中が円満になることがすんなり理解出来る。
この他にも、歴史的背景に基づき日本人がもともと他助精神を持っていること。
他助の実践方法などが紹介されている。
良書ですよ♪
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カテゴリ:
価値観
- 感想投稿日 : 2012年4月24日
- 読了日 : 2012年4月24日
- 本棚登録日 : 2012年4月24日
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