よど号事件のその後。正に真実である。1970年代の負の側面が記録されている。同時代を生きた友人は、徹夜で読み切ったこと、真実だと思う、と強い疲労感と暗い沈鬱な表情を浮かべて、この本の読後感を語った。現在、なおも引き続く現実の闇である。いつか日の当たる場所で、事実を語る人物が現れてくることを希望する。
また、よど号グループ内で連合赤軍と同様の同志殺しが発生していることは、注目に値する。塩見も田宮に岡本武(リッダ闘争の岡本公三の上の兄)の事を問い詰めているが(「赤軍派始末記」)、恐らくは労働党に売ったのであろう。閉じられたグループ内では、同志殺しが発生するのは必然的であるという証左。唯一、重信の日本赤軍内では発生して無いのが、救いではあるが。
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- 感想投稿日 : 2013年2月21日
- 読了日 : 2013年2月21日
- 本棚登録日 : 2013年2月21日
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