古本屋で装丁がかわいいので購入。4章だてで、表題の4章(専門の講演なので難解)以外は自分みたいな文系でも割とわかるように教えてくれる。大事なのは想像力やなー。
1章では、僕が個人的にずっと気になってた決定論、つまり人間に自由意志は存在するのか?それとも原子で出来た有機機械たる我々の選択や行動は全てあらかじめ決まっていて物理法則によって予測可能なのか?といった問いに明確な答えを提示する。
曰く、我々について全てのことは予め決まっている。しかし、それを我々が知ることは出来ない。なぜなら、(1)複雑すぎて我々には計算不能だから(2)未来を知ることが未来に影響し、未来を変えてしまうから。
そしてこれに続いて彼の独特なところを感じさせるのが、実際には決まってるとしても、人間の選択や行動は未決定、つまり自由意志=自己責任があると考えるほうが人類が生き残るのに何かと都合がいいだろうというところ。身も蓋もないけどもっともな話で、科学的真理と人類全体の実利を分けて考えるんだなーと。
ほかにもミクロの世界の不確定性とマクロの世界の相対論を組み合わせて宇宙の始まりや時空について考えてみたり、細かくはまだ理解できないけど文系なりにもときめいてしまう内容。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ためになる本
- 感想投稿日 : 2012年3月3日
- 読了日 : 2012年3月3日
- 本棚登録日 : 2012年3月3日
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