書評書く暇がなく読了日忘れたままのを本日付けでちまちま上げる・その2。
『ー少年期ー』に続く『ー恋期ー』。一応この2冊で完結。当初から雰囲気とかキャラクターとかが明日美子先生の『同級生』シリーズとかぶるとは思いつつも、買わずには居れなかった『若葉の』シリーズ。かぶるところもあるけれど、描いているものはやっぱり少し違うので。
明日美子作品は好きすぎて呼吸困難に陥るけれど、橘・北畠コンビ独特のしっとりと少し湿ったような時の流れと、その中でたまにピリッと頬が焼けるような熱を感じる世界観も好きです。小説だとそれが如実だけれど、ちょっと苦しくなりすぎる時もある。漫画だとそれが少し薄れて読みやすいけれど、その分もう少し細かくじっくり描写したほうがより繊細なニュアンスが伝わりやすいんじゃないかなと思う部分もあり。
それでもこの苦しいけど心地良い閉塞感と、そこから少しだけ浮き上がるようなラストはまさに橘・北畠ワールドで癖になる。
「少年期」から少し大人になって、それでもそんなに変わってなくて、でも少しずつ変わってくるものもあって、途中当て馬的展開もあれど大した事は無く、すれ違いそうになるけれど、両者が「恋」を自覚して受け止めて伝え合えたところで幕。淡々としていると言えばしている。読後感は凪の状態に近くなる。でもなんだろう、これが癖になるんですってば。好みは案外分かれるかもしれないけど、まず読んでみて下さいとしか言えない歯痒さ。自分は好きです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年8月12日
- 読了日 : 2014年8月12日
- 本棚登録日 : 2014年6月11日
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