徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男

著者 :
  • 集英社 (2016年6月24日発売)
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感想 : 15
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 サンフレッチェ広島を経て、名コーチ・監督として数々の人材を輩出してきた今西和男氏の半生を描いた本。後半は、役人気質と化したJリーグと県の陰謀によって捨て駒にされ、チームから追い出されていく異常な事件の一片が書かれている。
 特に後半は、あまりにも衝撃的な内容であり、これが真実であればJリーグの理念を覆すような汚点となる事件が、いまだに世間には十分に知られていないことになる。

 純粋にサッカーを愛し、縁もゆかりもない岐阜のチームに貢献しようと孤軍奮闘した今西氏と、追放劇の陰謀に関わったJリーグ事務局、元チェアマン、岐阜県に対して、この事実を知ったサッカーファンや今の岐阜県民はどう思うのだろうか。
 読み終わって、憤りとやるせなさで胸がいっぱいになった本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2017年3月8日
読了日 : 2017年2月23日
本棚登録日 : 2017年3月8日

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