潮風テーブル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2023年9月22日発売)
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本棚登録 : 137
感想 : 5
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【あらすじ】
 海果の店の近くに、大手チェーンが経営するパスタ専門店がオープン。
 台風で家の壁が損傷を受け、その修繕費も用意しなければならないのに、売り上げに影響が出始める。
 一方で、野球選手として復帰するためのトレーニングを開始した一郎も、自分の進むべき道に迷いがあるようで。
 葉山を舞台に描かれる湘南キッチンシリーズ第三弾。

【感想】
 今回は、STORY STORY YOKOHAMAさんから、特典付きのサイン本をお取り寄せ。
 この湘南キッチンシリーズはお気に入りで、本棚に並べておきたいので、サイン本で欲しかったのです。
 直接サインをいただいたこともあるのですけれどね(^^;;
 もともと喜多嶋さんの作品はメッセージ性の強いものが多いのですが、このシリーズは、かなり直球のストレート。
 何を恥ずかしいと思うか、何を誇りに思うか。それは人それぞれだとは思います。
 けど、私は喜多嶋さんが描く登場人物たちのように、自分に恥ずかしくないよう、背筋を伸ばして、自分の足で一歩一歩地面を踏み締めて、生きていきたい。
 このシリーズでは、1冊目から、貧困差や企業や政治家の不正問題を取り上げていて、今、何を考えるべきか、何を恥じるべきかということについて、考えさせられます。
 私は10代の頃に、喜多嶋さんの小説から「人生の流儀」という言葉を教わりました。
 人生は長く曲がりくねった道だけど、その道を歩く、自分の生きる流儀を決めるのは自分自身。
 哲学とか、政治とか、そんな難しい分野でなくても、身近なところから、考えることは出来ます。
 本作もそんなことを教えてくれる1冊になっていると思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 喜多嶋隆
感想投稿日 : 2023年9月24日
読了日 : 2023年9月24日
本棚登録日 : 2023年9月24日

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