資本主義という謎 (NHK出版新書 400)
(和書)2013年10月14日 00:37
水野 和夫, 大澤 真幸 NHK出版 2013年2月7日
格差を絶えず付け続ける運動が資本主義である。
それに対し格差を解消することを目指す平等と平和の哲学がある。
資本主義の中から格差を解消する対抗運動が生まれることは考えづらい。それは資本主義自体が格差をつくる永久運動としてしか存在意義がないからである。やはり理念を明確に持つことが不可欠であると思う。
〈理念)=〈格差の解消としての平等と平和の運動又はシステム〉
柄谷行人さんの交換様式がカール・ポランニーから来ていることを知った。互酬性、再分配、商品交換である。第四象限は格差の解消を目指すものである。そしてこういった象限による様式はプルードンから来ていることは知っていた。柄谷さんはこういったことを踏まえた上で格差の論理である〈資本主義=国家=ネーション〉に対し明確にそれらのつくる格差を解消しようとする平等であり平和の理念を示している。
この本の資本主義への対抗運動の論理には物足りなさを感じたがそれを補う意味でノーム・チョムスキーや柄谷行人が有益でした。
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- 感想投稿日 : 2020年9月27日
- 読了日 : 2013年10月14日
- 本棚登録日 : 2020年9月27日
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