経済の文明史
(和書)2014年02月02日 16:44
2003 筑摩書房 カール ポランニー, Karl Polanyi, 玉野井 芳郎, 石井 溥, 長尾 史郎, 平野 健一郎, 木畑 洋一, 吉沢 英成
ファシズムと市場について今までこれほどみごとに批判する本を読んだことがない。カール・ポランニーさんは多分当たっているのだろうと感じました。僕は20代前半に柄谷行人さんの本を読んでこの人は当たっているという直観を得ました。そしてそこから物事を考えることをしてきました。今は40代ですがそういった衝撃と同じぐらいの影響を受けました。
企業ファシズムというものが市場とファシズムのメカニズムにある。ファシズムが個人間の関係としての社会としての社会主義の否定としてあり、市場はそういった社会の中にこそ埋め込まれるべきであるが市場に社会が埋め込まれるという逆転がそういった社会の否定としてあり、それは個人間の関係としての社会の否定であり、市場中心がファシズムと同じメカニズムになっていることをみごとに証明している。
これは市場の自己調整機能に埋め込まれた社会としての会社である企業がファシズムと同じ原理になってしまうという企業ファシズムのメカニズムを解き明かしている。
土地と労働と貨幣について自然と人間と国家による虚構に対応するという指摘が資本主義の世界を解明している。経済を民主主義にするという指摘はよかった。
カール・ポランニーさんにはびっくりした。
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- 感想投稿日 : 2020年9月27日
- 読了日 : 2014年2月2日
- 本棚登録日 : 2020年9月27日
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