一応理系のはずなのですが、途中の描写は難解でした。
ただ、私たちが慣れ親しんでいる、当たり前だと思っていることの始まりを知ることで、最初ってこういうところから始まっていたんだ!とか(そもそも数学の定義が難しいので起点がどこだとも言い難いらしいですが)、今私たちが「数学」だと思っていることがこんなにも変化してきたんだってことを知ることができただけでも面白かった。
物を数えたい、大きさを比べたい、重さをはかりたい、なんていうことを、昔の人たちがやるために数を数え始めたり、図形を書き始めたりしたってことは、なんとなく想像できる。でもそれ以上のことをやろうとすると、今のような数字も言葉もなかった時代にやるのはものすごく困難。1,2、3・・・っていう便利な数字にたどり着くまでの変遷を辿るだけでも面白い。
1+1=2、A:B=C:D
記号を使うとこんなに簡単だしなんの疑問もなく使っていたけど、これ言葉で表そうとすると、そしてこれを証明しようとしたりなんかしようとすると、かなり大変。そして数学ってなんで「証明」ってことが必要になるんだろう?日常生活で使う四則演算だけでいいじゃん・・・と学生時代微分積分をやりながら何度思ったことか。
でも物理とかもそうだけど、こういう研究って実生活には全く役立っていそうになくて、実は今私たちが享受している便利な生活の礎になっていたりするし、建築やアートなんかにも繋がっていたり、哲学に通じていたり。
昔の偉人や天才たちは色んな事に興味を持って不思議に思って、その謎に戦いを挑んでいたんだなぁと。そういう疑問ってきっと尽きることはないから、今でも解読されていない難問がそこら中に転がっているんだろうなぁと思うと感慨深い。
- 感想投稿日 : 2023年12月3日
- 読了日 : 2023年12月3日
- 本棚登録日 : 2023年12月3日
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