冬雷

著者 :
  • 東京創元社 (2017年4月28日発売)
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本棚登録 : 370
感想 : 64
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久しぶりの遠田作品。遺書から始まる内容に、ページをめくる手が止められなくなった。
11歳で冬雷閣の跡取りとして、養子になった代助。鷹櫛神社の跡取りとして巫女をしている、同じ歳の真琴。二人は互いにひかれあいながら、成長していく。15になった年、養母の京香が実子を妊娠したことから、代助と真琴の運命が狂っていく。

遠田作品は、毎回これでもかというほど、不幸のてんこ盛で、主人公には辛い人生が多い。
ホラーもグロも全然平気だが、こういう話のほうがドーンと落ち込んでしまう。
しかしながら、鷹匠に神社、怪魚と姫と民話のような内容も映像がみえるようで、ハラハラした。
田舎特有の閉鎖感や、人間関係はそこでしか生きて行けない人間にとっては、日常でしかないことが恐ろしい。
代助と真琴は、今度こそ幸せになって欲しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月24日
読了日 : 2021年6月24日
本棚登録日 : 2021年6月24日

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