『菅原伝授手習鑑』を通しで観劇しなくても、丁寧に読み取っていくと、いかなる内容であるか、リアルに伝わってくる。まさに「精読」である。
「歌舞伎と天皇」と副題がついているが、松王丸は八瀬童子をモデルにしたという仮説が、実証的に証明されてスリリングでもある。菅原道真の天神伝説を取り上げ、「聖と俗」の両極を結びつけるのは、天皇制の近代性に陥らないのが素晴らしい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
研究書
- 感想投稿日 : 2013年11月21日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2013年7月27日
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