督撫重権は著者の造語のよう。近代にはいり巨大化、複雑化した中国を独裁的な集権で統治することはもはや不可能となり、軍権をももつ実質的な統治は各地方単位となり、それをシンボリックに結わえる北京という清の統治の状態をさす。
垂簾聴政と督撫重権、すなわち中央と地方のバランスのなかに李鴻章の立ち位置があった。
清末を概観する良書なれど、誤字脱字が目障り。岩波といえども校正に人員をむけられないのかしら。
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- 感想投稿日 : 2013年1月29日
- 読了日 : 2013年1月29日
- 本棚登録日 : 2013年1月10日
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